てっぺんのそこ

アラサージャニオタが気ままにジャニーズについて語るブログ。

ファミクラの規約

 

ジャニーズファミリークラブが消費者に対して不適切な規約内容を是正するよう適格消費者団体に申し入れをされてるようです。

 

※サイトにアクセスが集中して大変なようなので一旦サイトリンクを外します。

※まとめて下さった方がいらっしゃるのでこちらを御覧ください。

togetter.com

 

 

適格消費者団体とは、総理大臣から認定を受けて、契約により被害を受けた消費者の被害回復や契約の差止請求を消費者に代わり行う団体のことです。

消費者団体訴訟制度(差止請求・被害回復)|消費者庁

 消費者個人では泣き寝入りしがちな企業との契約でのトラブルを消費者側に立って企業側に申し入れしてくれる制度ってことですかね。

 

今回ジャニーズファミリークラブに対して申し入れを行った団体さん、調べたら消費者庁のホームページに適格消費者団体として掲載されてました。

本当に正式に動いたようですねこれ。

 

消費者契約法は商品売買とかフィットネスクラブとか学習塾に通う会員契約なんかを大賞とする法律みたいですが、今回のジャニーズファミリークラブの場合は「会員(消費者)が年間費4000円(と入会金1000円)を支払い、ファミクラ(事業者)がファンクラブ会員としてのサービスを提供する」という契約になります。

この場合、商品とかサービスにあたるものは会員先行チケット購入の権利とか会報とか記念品とかそういうものになりますね。

消費者契約法

 

 

申し入れの内容をざっくりまとめると

・「会員規約はファミクラ側が勝手に変えるよ!効力はホームページ更新した瞬間からだよ!」というのは消費者契約法10条で無効。規約を変更する時は事前に会員に周知してからにしなさい

・「会員側に落ち度がない場合でも強制退会する場合もあるが、会社やタレントは一切の責任を負わず、会員は賠償請求できないから!」というのは消費者契約法第8条1項および3項で無効。規定を改めなさい。

・「会員資格喪失した場合、理由関係なく年会費返さないよ!」→契約期間途中で会員資格喪失したのに払った年会費を全額返さないのは、実質的に違約金を徴収してるのと同じ。何の規定も無しに年会費全額を違約料として徴収するのは消費者契約法第9条第1号に抵触する。年会費のうち「平均的損害」*1を差し引いて余った分は会員に返還するよう規定を設けなさい、

 

多分こんな感じだと思います。

要約すれば「ファミクラのファンクラブ規約はあまりに会員側に不利なので、消費者契約法に則りもっと会員のことを考えた規約に改正しなさい」っていう申入がされてるってことですね。

 

全然ニュースになってないんで気づきませんでしたが、申入書の日付が10月18日で、ジャニーズファミリークラブの回答期限が11月18日。

締め切り明日ですね。

 

これどんな回答出るんでしょうねぇ。

そもそも回答ネットに公開されるのかな。

ちょっとこれは気になる案件。

 

 

 

 ↓こうやってブチ切れてた頃に色々探して知った適格消費者団体が動いていたとはほんとなんというか…。

srjspirits.hatenablog.com

srjspirits.hatenablog.com

 

 

【追記:2016年11月18日】

当該適格消費者団体さんのホームページが更新されてました。

「しばらく回答猶予がほしい」という内容のFAXが届いたそうです。

この一ヶ月間何やってたんだ。

あ、ファミクラ移転作業か。

いつ正式な回答が出ることやら。

 

【追記:2016年11月23日】

今回の件を受けて、いろんなブログや意見を読みましたが、個人的にはこちらのブログの内容が一番わかりやすかったです。

 別の適格消費者団体の方がわかりやすく適格消費者団体制度について説明してくださっています。

制度がよくわからないのに脊髄反射で色々意見言うよりはこういう説明読んでからのほうがいいと思います。

matimura.cocolog-nifty.com

コレ読むと他2つはともかく「通知なしの規約改定」についてはちょっと是正は難しいのかなぁとも思いますが。

 

 

他にもちらほらネットニュースになってたみたいですけど、大手からもこんな記事が出たみたいですね。

digital.asahi.com

前に朝日新聞SMAPの解散について取材した時は取材断られたそうですが、こっちではちゃんんと取材に対応したようです。

「以前から見直しに着手しており」来年には規約が改定されるそうです。

来年のいつになるかはわかりませんが、今後のこと考えるとひとまず安心していいのかなぁと思います。

 

この件についてジャニオタ内でも色んな意見があるようですが、法律的にダメな規約を放置しておくのは大問題だと思うんで、今回こういう動きになったことは良かったんじゃないかと思います。

だって現状ファン個人が事務所に規約是正申し入れしてしても確実に無視されるか下手したらブラリ入りでチケット取れなくなったり会員資格剥奪されて泣き寝入りするのがオチですし。

そういうのを避けるために消費者個人の代わりに動くのが適格消費者団体だと思うので、彼らは彼らの職務を全うしようとしてるだけだと思います。

別に彼らはスマオタの味方でも事務所の敵でもなく、消費者の味方なんだと思ってます。

「消費者」という言葉に「私は大好きなタレントを消費しているわけじゃない」と思うかたもいるかと思いますが、私達が消費しているのは「好きなタレントを応援するためにファミクラが提供するサービス」であって直接的にタレントを消費しているわけではないかなぁとも思います。

4000円(場合によっては2500円)を払ってファンクラブ会員特典のサービスを受けている以上、法律上は私たちはファミクラと契約した消費者です。

規約の内容もそうですが、ジャニーズ事務所およびジャニーズファミリークラブは社会的そして業界内影響力やそして素晴らしいエンターテイメントの創造者としてはかなり大きな会社ですが、会社の運営については拙すぎます。

私は大好きなタレントを夢中で応援したいのにそういった拙さがノイズになって十分に楽しめないことが今年は多すぎました。

 

1月以降にファンクラブ入会申し込みした人の会員証が届かないわ

いつまでたっても会報が届かないわ

やっと発行された会報の内容がマスコミに流されるわ

番協が音声のみ収録になるわ

とうとう番協が一切廃止になるわ

事務所が作ったから送ると言ってきた25周年特典が未だに届かない人がいるわ

8月に解散通知ハガキに近日中に会費返金手続きについて伝えるって言ったのに未だに音沙汰なしだわ

っていうか今年コンサートもないしマジでスマオタにとってファンクラブ会員特典全てにケチついてんぞどうなってんだ

 

 

どうか、夢を売る会社がその夢を会員から奪うような真似をこれ以上しないでほしい。

今回の規約改正は今年SMAPファンクラブ会員が感じた怒りや悲しみの原因を直接的に解決するものではないけれども、その前段階としてファンクラブ会員の立場を向上させるものだと思います。

今年いっぱいで消滅するらしいSMAPのファンクラブの会員としては来年度の規約改定は何の恩恵もないけれども、少しでも事務所がファンにとって優しい会社になるといいと思います。

 

 

【追記:2016年11月24日】

上にも書いたし申し入れ原文載ってるまとめもだしましたけど、今回の申し入れは「事業者都合の退会」とか「消費者自主退会」とかについては何も言ってないですよ。

問題なのは退会後に支払う違約金や違約金差し引いた分の年会費の返還について書いてないことじゃないのかなぁ。私の読み違えかなぁ?

自主退会繰り返してチケット取りやすくする輩が云々ってどこからでた話ですか?

近年違法チケット取締にかなり厳しく応対しようとしている事務所ですから、その辺はしっかりわきまえた規約に作り変えるのではないかと。

もしそれでも問題があれば、また適格消費者団体から申し入れが入るでしょう。

あと、他のファンクラブの規約持ち出してうちだけがおかしいわけじゃないって言ってる方もいるみたいですけど、別にこれ他のファンクラブの規約と比べてって話じゃないし。そんな相対評価で判断することは無いと思います。

法律の世界は法律に適合してるかしてないかの絶対評価だと思うんですけどね。

むしろ芸能界全体が消費者契約法の理念に対応しきれてないってことじゃないですかね。

 っていうか、もう規約改定するって報道で答えてんだから今さら私らファンがうだうだ言うことじゃないし。

これは適格消費者団体とファミクラのやり取りであって、消費者契約法のプロと事業者の間でやり取りしていく事案です。

それに対してファンが適格消費者団体に文句言ったりファミクラを罵倒したりしたって何も動かないと思います。

ファミクラの回答が出るまで待つしか私らにできることは無いと思うんだけどなぁ。

 

【追記:2017年7月30日】

 2017年6月1日から新しい会員規約&チケット規約が施行されました。

変更点と感想は下の記事でちょろっと書いてます。

srjspirits.hatenablog.com

そして7月25日付で株式会社ヤングコミュニケーションジャニーズ事務所ジャニオーズファミリークラブへの申し入れ活動の終了通知が適格消費者団体から送付されたとのことです。

ヤングコミュケーションへの通知文

http://cnt.or.jp/information/2883.html

ファミクラへの通知文

http://cnt.or.jp/information/2878.html

 

こういう規約というのは現在の状況に適合するように作られているものなので、今後事務所のサービス内容に変更があったり、更に電子化が進んでいったりして変更後の規約でも不都合が出るようになったときには、また改定してもらわなければ私たちにとって不利な契約を結ばされていることになります。

そうなったときには事務所に対して改定をお願いすることも大事ですが、それでも応対してもらわなかったときにはこうした外部の消費者保護のために活動してくれている団体に頼ることも必要なんだと私は思います。

適格消費者団体様、この度は本当にありがとうございました。

ファミクラへの通知文書の言葉を事務所にはしっかり念頭においてもらいたいです。

これで終わった話ではないんだぞ、と。

 

*1:

http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoryu/gojokai/pdf/002_04_00.pdf

難しいけど、業種や契約形態に合わせて適切な額の違約料ってことだろうか。